平成29年度 馬場記念病院 病院指標

内科は各専門診療科に分けてみる場合と総合してみる場合があります。
循環器内科では心臓疾患を主に担当しております。頻脈性不整脈に対し、不整脈のカテーテル治療を行っております。
一般内科では肺炎の高齢の方が多く平均在院日数も長くなる傾向にあります。
狭心症、慢性の虚血性心疾患等に対し経皮的冠動脈形成術（ＰＣＩ）を受けられる方が多くみられます。
次に多いのが心不全となり、高齢の方に多い疾患となります。

消化器内科では消化管出血や炎症性腸疾患などの消化器疾患に対応しております。
胆石に対する内視鏡的乳頭切開術や、内視鏡的胆道ステント留置術を行っております。
誤嚥性肺炎や下部尿路疾患（急性膀胱炎など）、憩室性疾患、食道、胃、十二指腸、
他腸の炎症（急性胃炎、急性腸炎など）が多くみられます。

外科では胃癌・大腸癌など消化器の癌をはじめ、救急病院として外傷や急性腹症にも対応しております。
腸閉塞、大腸癌、虫垂炎、胃癌の治療・手術を行っております。
虫垂炎の平均年齢は５６．６７才と若い方が多いですが、消化器の癌では７５才以上となっております。

脳神経外科では頭蓋・頭蓋内損傷（外傷性くも膜下出血・急性硬膜下血腫・慢性硬膜下血腫など）が多く、
２番目に脳梗塞が多くみられます。
３番目は頭蓋・頭蓋内損傷で手術をされた方となり、４番目は非外傷性頭蓋内血腫（視床出血・被殻出血など）が多くみられます。
ＪＣＳとはＪａｐａｎ　Ｃｏｍａ　Ｓｃａｌｅの略で意識障害レベルを表す指数となります。
前庭機能障害（めまい症など）で入院される方が多くみられます。
当院では急性期病棟以外に回復期リハビリテーション病棟があり、各項目の平均在院日数については
当院に入院してから退院した日（回復期リハビリテーション病棟含む）となります。
急性期病棟のみの当院平均在院日数は脳梗塞１６．０２日で、頭蓋・頭蓋内損傷（手術なし）
９．９４日、また頭蓋・頭蓋内損傷（手術あり）では１４．６６日となります。

形成外科では顔の外傷・変形・全身の皮膚その他の腫瘍や熱傷に対応しています。
対応件数では顔面損傷（外傷）、次いで皮膚腫瘍の順となります。
顔面損傷（外傷）の平均年齢は２７.１才と若い方が多くみられます。

整形外科では入院の方の多くが股関節周囲骨折（大腿骨頸部骨折など）の方となります。
鎖骨骨折、肩甲骨骨折、胸椎・腰椎以下骨折損傷（胸椎骨折、腰椎骨折など）や足関節・足部の骨折、脱臼の方が多くみられます。
股関節周囲骨折の方は転倒により骨折されるケースが多く高齢の方に多くみられます。
手術あり、手術なしともに平均年齢が８０才を超えております。
当院では急性期病棟以外に回復期リハビリテーション病棟があり、股関節周囲骨折の平均在院日数手術あり３０．８３日、
手術なし１０．７２日については当院に入院してから退院した日（回復期リハビリテーション病棟含む）となり、
当院での急性期病棟のみの平均在院日数は手術あり１８．５６日、手術なし７．０日となります。

神経内科では主に脳血管疾患、変性疾患等を診療する科となります。
当院では高齢の方に多い誤嚥性肺炎と脱水症、パーキンソン病で入院される方が多く、
てんかん発作では平均年齢は６０．３２才と若い方に多くみられます。
免疫介在性・炎症性ニューロパチー（ギランバレー症候群・慢性炎症性脱髄性多発神経炎など）に対し
ガンマグロブリン療法（免疫グロブリン療法）を受けられる方が多くみられます。

皮膚科ではアレルギー性皮膚疾患、薬疹などの皮膚疾患に対応しています。
対応件数では急性膿皮症（蜂窩織炎）で入院される方が多くみられます。
帯状疱疹、皮膚潰瘍、褥瘡などの治療を行っております。

不整脈部門で心房細動、心室頻拍、上室性頻拍のカテーテル治療を行っており、
経皮的カテーテル心筋焼灼術では術後約４日で退院しております。
また狭心症の方への２番目と４番目の手術（経皮的冠動脈ステント留置術）の平均年齢は約６８才となります。
３番目のペースメーカ－移植術の平均年齢は８２．１９才となります。

総胆管結石、胆管炎の方に行われるのが内視鏡的胆道ステント留置術、内視鏡的乳頭切開術になります。
また、大腸や胃のポリープに対し内視鏡を用いて切除する、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術や
内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層）になります。
３番目の内視鏡的消化管止血術は消化性潰瘍等からの出血に対し行われる手術となります。

腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術は鼠径ヘルニアに対し行われる手術であり、術後平均１日前後で退院しております。
腹腔鏡下胆嚢摘出術は胆のう炎、胆のう結石の方に対し行われる手術となり、
腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術は大腸癌に対し行われる手術となります。
胃瘻造設術とは口から物が食べられなくなった方、食事の時に誤嚥することが多く肺炎のリスクが高い方などに用いるもので、
胃に直接栄養を入れる為の管（経路）をつくる手術になります。
腹腔鏡下虫垂切除術は発症年齢５６.６７才と若い方に多くみられます。

慢性硬膜下血腫の手術（局所麻酔）が一番多く、次いで、脳梗塞に対しての脳血管内手術（全身麻酔）、
経皮的脳血栓回収術（全身麻酔）となります。
脳腫瘍に対しての頭蓋内腫瘍摘出術（全身麻酔）、水頭症に対しての水頭症手術（シャント術）（全身麻酔）の順となります。

顔面損傷による鼻骨骨折の手術になり年齢層も若い方が多く、手術も含め１日の入院期間となります。

大腿骨頚部骨折の手術が最も多く、次いで下腿骨折の手術、股関節部の人工骨頭挿入術、鎖骨骨折術の順となっています。
骨内異物除去術は手術の時に入れたプレートや、スクリューを抜く手術となります。
大腿骨頚部骨折と股関節部の人工骨頭挿入術は回復期リハビリテーション病棟に転院される方が多く、
平均年齢も７５才以上と高齢となっています。

胃瘻造設術とは口から物が食べられなくなった方、食事の時に誤嚥することが多く肺炎のリスクが高い方などに用いるもので、
胃に直接栄養を入れる為の管（経路）をつくる手術になります。
特に脳梗塞後遺症などで、経口摂取が困難な方に適応があれば胃瘻造設術を行っております。