平成27年度 馬場記念病院 病院指標

平成２７年４月１日から平成２８年３月３１日までの退院患者となっており、
当病院では脳神経外科の患者割合が高い（急性期病棟入院の脳神経外科患者が約４割で脳梗塞などの発症年齢が高い）事もあり、
６０才以上の方の割合が約８割となっています。

ＵＩＣＣとは（国際対がん連合）が採用している悪性腫瘍の病期分類です。
大腸癌の初発の方についてＳｔａｇｅⅡが最も多く２３人、次いでＳｔａｇｅⅣが１４人となっています。
胃癌についてはＳｔａｇｅＩの方が１２名でした。
当院では化学療法を主に外来で行っています。

市中肺炎とは病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎の事です。院内での発症は含まれません。
重症度とは身体所見、年齢による肺炎の重症度分類（Ａ－ＤＲＯＰシステム）により、
年齢性別や血液中の酸素濃度、脱水症状の有無、意識障害の有無等で０～５または不明に分類しています。
数字が大きいほど重症になっていきます。
当院では重症度別の患者数では重症度１が最も多く、次いで重症度２、重症度３となっています。
重症度０～２までの軽症～中等症の患者が約８割を占めています。
また重症度１～３の患者について平均年齢が８０才を超えており、平均在院日数が長くなる傾向があります。

当院の脳梗塞の患者の９２％は発症後３日以内に治療が開始されています。
また分類毎の平均年齢はすべて６５才を超えています。
脳梗塞では早期診断、早期治療開始、早期リハビリとともに、円滑な急性期から回復期リハビリ病棟への移行により、
発症後のＡＤＬ（日常生活動作）障害が軽減されます。
当院では急性期医療だけでなく、回復期リハビリテーションを担う回復期リハビリテーション病棟を有しており、
急性期から回復期、在宅まで一貫した総合的な脳梗塞治療管理に対応しています。

ＤＩＣ（播種性血管内凝固症候群）は、さまざまな重症の基礎疾患により、全身の血管内で血栓ができる病態です。
敗血症は血液が細菌に感染することにより全身に炎症を起こす病気です。
肺炎や尿路感染症、腹膜炎、悪性腫瘍などが原因となります。
また、入院契機の欄で「同一」「異なる」とありますが、入院に際しきっかけとなった病名と入院中での主な治療目的の疾患が
同一か否かということです。
ＤＩＣに関しては２１人全てが契機病名と異なる為、入院契機である基礎疾患を原因としてＤＩＣに至ったと思われます。
敗血症については同一が１２人、異なるが１８人となっており、敗血症の治療を目的とした入院が４割、入院後に全身状態が悪化し
敗血症を発症した症例が６割となっています。
手術・処置等の合併症には、術後の創部感染や出血、縫合不全などがあります。
手術・処置のリスクとして一定の確率で起こり得るものですので、完全になくす事はできませんが、可能性として考えられる合併症については事前に説明を行い、また発症が最小限になるよう努めています。