脳卒中センター
脳卒中センターにて脳血管疾患の集中治療を行っています
救急隊から脳神経外科医へのダイレクトコール
当院では、脳梗塞発症から3時間以内でないと使用できない「t-PA」による治療が24時間可能です。
これまで以上に、救急隊との連携を緊密にすることにより、発症から治療開始までの更なる時間短縮を目指しています。
そこで、救急隊から脳神経外科医へのダイレクトコールを通して、脳血管疾患の疑いのある 救急患者様のスムーズな受け入れを行っています。
加えて、常時患者様3名に対して看護師1名が配属されている病棟「脳卒中ケアユニット(SCU)」における高度な医療・看護の提供、理学療法士による早期からの集中したリハビリテーションの実施など、脳卒中に対する取り組みの質をさらに高めていきたいと考えています。
当院は本年度も一次脳卒中センター(Primary stroke center:PSC)コア施設の認定を受けました(2023年10月)。
PSCコア施設の重要な役割は、発症後間もない脳梗塞患者さんを受け入れ、必要に応じて血栓回収手術を行うことです。
言語障害や手足の麻痺、意識障害などを発症した患者様に対して直ちにCTやMRI検査を行い、太い脳動脈に閉塞があるかないかを確かめ、血栓を回収すべきかどうかの判断をいたします。
PSCに認定されるには以下の要件が必要です(日本脳卒中学会HPより引用)。
1.地域医療機関や救急隊からの要請に対して、24時間365日患者を受け入れ、急性期脳卒中診療担当医師が、患者搬入後可及的速やかに診療(rt-PA静注含む)を開始できる。
2.頭部CTまたはMRI検査、一般血液検査と凝固学的検査、心電図検査が施行できる。
3.脳卒中ユニットを有する(当院は12床の脳卒中専用ベッドを有しています)。
4.脳卒中診療に従事する医師が24H/7D体制で勤務している。
5.脳卒中専門医1名以上の常勤医がいる。
6.脳神経外科的処置が必要な場合、迅速に脳神経外科が対応できる体制がある。
7.機械的血栓回収療法が実施できることが望ましい。実施できない場合には、機械的血栓回収療法が常時可能な近隣の一次脳卒中センターとの間で、機械的血栓回収療法の適応となる患者の緊急転送に関する手順書を有する。
8.定期的な臨床指標取得による脳卒中医療の質をコントロールする。
PSCコアにはさらに以下の要件が必要です(日本脳卒中学会HPより引用)。
1.PSCに認定されていること。
2.日本脳神経血管内治療学会の脳血管内治療専門医と脳血栓回収療法実施医が合計して常勤3名以上であること*。
3.血栓回収治療実績が年間12例以上あること**。
4.自施設において24H/7Dで血栓回収治療に対応可能であること。
5.脳卒中相談窓口を設置すること。
*現在、当院には脳血管内治療専門医と血栓回収実施医が合計4名在籍しております。
**年間の血栓回収症例数は30-40例です。